九州大学 歯学研究院 歯学部門 口腔顎顔面病態学講座

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学生・研修医の方へ

学生・研修医の方へ

九州大学病院では、プログラムによって初期臨床研修の際に歯科麻酔科研修を受けることができます。後期研修や、大学院への進学も可能です。この他に、他科や他施設からの研修も積極的に受け入れています。


学部講義

第4学年の後期に、歯科麻酔学の講義を行っています。国際的に活躍されている4人の著明な先生方(岩坂日出男先生、飯島毅彦先生、牛田享宏先生、瀬尾 憲司先生)を非常勤講師にお迎えして、質の高い講義を行っています。


大学院教育

大学院に進学した場合には、臨床研究もしくは基礎研究に従事します。歯科麻酔学分野内の臨床研究として「周術期の代謝栄養管理」があります。また、希望者は医学部の研究室に出向して基礎研究を行っています。現在、歯科麻酔学分野の大学院生から、本学医学府の研究室に1人、が研究に従事しています。
社会人枠の大学院生として、他施設の3人が所属しており、各自テーマを持って研究を進めております。


歯科麻酔の課題

患者様にとって、その麻酔の担当者の臨床能力は重要な問題です。患者様によっては麻酔担当者が医師か歯科医師かということを気にされることがあります。これはその患者様が担当者の能力を正しく評価できないため、医師の方が歯科医師よりも能力が高いだろうという判断によると考えられます。
医科麻酔では後期研修医は年間に300〜500例の麻酔を担当し、その中には心臓手術や重症症例が含まれることもあります。。指導者はもちろんいますが、麻酔管理のかなりの部分が担当者の判断で行われることになります。全身麻酔症例数ということであれば、医科麻酔科医は歯科麻酔学会の認定医受験資格である200例を半年程度で消化しているということです。施設にもよりますが、医科麻酔では胎児手術もあり、新生児から超高齢者までを扱い、手術内容も心臓手術や脳神経外科手術、開腹術なども含まれます。すなわち、歯科麻酔学会の認定医は、質量ともに医科麻酔の後期研修1年目程度の経験しか有していないわけです。
歯学部教育では全身管理に関わる教育が少ないために、卒業の時点では知識が少ないという現状があります。さらに初期臨床研修でも同様な知識や臨床経験という点で遅れが出ます。われわれは、麻酔管理のために必要な基礎的医学知識や臨床経験を十分に有しているかどうかということを常に自身に問いかけ、不足している部分について補い、追いつくように努力を重ねる必要があります。歯科麻酔科医という集団内だけで比較評価して自身の現状に安心しているのであれば、医科麻酔から遠く遅れを取ることは必至です。謙虚に自身の能力の現実を評価して医科に追いつくように努力しなければなりません。それができない歯科麻酔科医は、患者様の期待する臨床を提供する能力がないわけですから、全身麻酔管理を行うべきではありません。 十分に努力を重ねて臨床能力を評価されている歯科麻酔科医もおります。しかし、全体を見渡せば臨床能力の平均値は医科麻酔よりも低いのは否めません。このままでは日本で歯科麻酔科医が、今後も全身麻酔に従事することができるかどうかさえ危ぶまれます。
それでは具体的にどのような努力を歯科麻酔科医は行うべきでしょうか。まず、生理学を中心とした基礎医学の知識の充実は必須です。症例数については制限がありますが、個々の症例をより詳細に評価することで臨床経験を増やすことは可能です。また、麻酔臨床に貢献する報告を作成することは歯科麻酔科医であっても必須です。 歯科では、様々な障害を有する患者様や問題を抱えた小児患者様もたくさんいます。このような症例に対しては、われわれ歯科麻酔科医でなければ十分に対応することはできません。個々の歯科麻酔科医が、その社会的使命を認識し日々謙虚に研鑽を重ねつつ臨床に臨むことが重要です。


医局スケジュール

歯科麻酔カンファレンスを月曜日から金曜日までの8:10から行っています。
手術室で麻酔管理を行う症例の術前回診は病棟で主治医と共に行います。
医局会と抄読会は随時行っています。


入局を希望される方へ

高齢社会を迎えて、歯科医師にも全身管理についての知識や経験が求められる時代になりました。歯科医師に対する全身管理の教育という仕事も歯科麻酔の役割として加えられました。九州大学病院歯科麻酔科では、歯科麻酔や全身管理について積極的に学び、歯科麻酔学に貢献してくださる新しい人材を求めています。われわれと一緒に臨床や研究に従事して下さる方をお待ちしています。

令和6年度 後期研修医の募集:若干名

連絡先:〒812-8582 福岡県福岡市東区馬出3-1-1
九州大学大学院 歯学研究院 口腔顎顔面病態学講座 歯科麻酔学分野
電話 092-642-6480(医局),6478(10時~16時)
FAX 092-642-6481
担当者:医局長 大島 優 


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